省吾さんと知る - 石油化学プラントの計装技術

石油化学プラントにおける計装技術について発信します。

圧力計(ゲージ)について -1

前回は脱線しました。

いよいよ、計装の各計器の事について書いていきましょう、今回は、圧力計(ゲージ)についてです。

何故圧力計からスタートかというと、私が石油化学メーカーに入社して初めての計装でのお買い物が圧力計だったからです笑

圧力計(ゲージ)って、かなり壊れやすいです、消耗品と考えても良いくらいに。なので、代替品を買う事も多いんですね。

日本で圧力計を作るメーカーと言えば。もうズバリ、「長野計器株式会社」さんですね。

リクナビ2024の会社説明から引用しますと、

「創業以来120年以上に亘り、当社は国内でも有数の圧力計測制御機器の専業メーカーとして、長年培ってきた独自の技術をベースに積極的な事業展開を進めてきました。当社の高い技術力と市場開拓力・販売力は、国内はもとより海外においても多大な信頼を得ています。現在では国内で約60%のシェアを占める圧力計だけではなく、CO2やNOxの除去に貢献する圧力センサ分野でも好調です。」

という事です。計装人で長野計器を知らない人はいませんね。

圧力計(ゲージ)はなぜ圧力が測定出来るのか・・・疑問をすぐに解決する考え方が一つあります。

おもちゃを思い浮かべて下さい。口に咥えて、フーッと吹くとスルスルと伸びた後、先からクルクルと戻ってくるおもちゃ・・・これ「吹き戻し」というおもちゃらしいです。

口から「圧力」をかけると伸びる、「圧力」をかけるのを辞めると元に戻る・・・圧力計の原理ってまんまこれです笑

圧力計の中にはブルドン管と呼ばれる、圧力がかかると変形する管が入っています。この変形を針に伝えて、圧力を指し示すんですね。

ところで、計装の各計器には日本工業規格(JIS)が定められている物があります。

規格とは要するに、「みんながオリジナルにバラバラに計器を作っていたら収拾がつかないし、もしもの時に代替も利かねえだろ!」てなもんで、ある程度、基準を合わせて製品作ろうやという事で定められているも物です。

圧力計については、「JIS B 7505-1 第 1 部:ブルドン管圧力計」という物があります、かなり詳しく書いてあり、理解するのも大変ですが。

石油化学メーカーで圧力計を使う場合は、基本、この「JIS B 7505-1」規格に沿った圧力計を使えば間違いはありません。※色々と特殊な事情がある場合を除き。

 

次回は、どのように圧力計を選定すれば良いか、書く事にします。